SGL -敷地形状を活かした36mスロープとギャラリー兼ライブラリ-
敷地周辺環境 設計主旨
敷地は広島市で、周囲を山林や田畑に囲まれた自然豊かな環境です。
既存家屋の生活空間が2階にあり、クライアントが関節痛により階段の登り降りで膝に痛みを感じるようになった為、改善案を求められました。
当初はEVの設置や、1階を改修して生活空間を移すことなど検討されていました。しかしヒアリングを進めると、斜路を歩くことは問題なく、健康の為にウォーキングはしたほうが良い。とのことでした。そして、敷地の北側は土地が東から西へ勾配で登っており、既存家屋2階西側は接地していた為、その敷地形状を活かしながら、1階から2階を屋内スロープ増築でつなげる提案をしました。
4x8寸法と橋構造スロープ
スロープは将来的に車椅子で使用可能な勾配として、約36mの長さとなりました。構造は橋のようなイメージで、基礎部分を橋脚として一定間隔で設置して、その間をつないでいくかたちとしました。
規格を4x8とすることでスロープの幅に余裕を持たせて、通路だけではなく、スロープに沿って本棚や展示棚を設置できるようにしました。そうすることで、スロープの長さを有効に活用できます。さらに、棚を柱や梁に緊結することで、構造的な役割も担う仕組みとしました。
スロープ折返しの踊場を少し広げて、ガラス張りのサンルームにしたり、1階玄関のスロープ反対側を伸ばして、小さなワークスペースを設けて、スロープ以外にもつかえる場所をつくりました。
スロープの途中には木漏れ日をモチーフとした採光窓を設けて、トリムされた周辺の自然豊かな四季の風景を望んだり、スロープに落ちる抽象的な影を楽しむことができる空間としました。
+α機能とシークエンス
スロープ折返しの踊場を少し広げて、ガラス張りのサンルームにしたり、1階玄関のスロープ反対側を伸ばして、小さなワークスペースを設けました。スロープ以外にも、特徴を活かした機能的な場所をつくりました。
スロープの途中には木漏れ日をモチーフとした採光窓を設けて、トリムされた周辺の自然豊かな四季の風景を望んだり、スロープに落ちる抽象的な影を楽しむことができる空間としました。
施主参加型DIY施工と”イタカグ”
今回のスロープ増築は外壁の塗装、室内床・壁・天井の塗装とイタカグ(本棚とディスプレイ棚)をDIY施工しました。施主参加型のDIY施工は、イニシャルのコストダウンやセルフメンテナンスが可能になり、建物への愛着もますのでお勧めしております。
□計画概要
所在地:広島県広島市 用途:戸建住宅スロープ 家族構成:夫婦 構造:木造