コルームス -タシザンのリノベーション-
壁をふかしたり、DIY家具で部屋の数を増やしたタシザン ノ イエ。
Photo by Ryota Atarashi
コンセプト -線を消した抽象的な空間-
物件は錦糸町駅から徒歩10分程度の、築浅マンションの3階50m2でした。クライアントは空間の凹凸や既製品建具のラインがとても気にいらず、ラインを消した抽象的な空間に住みたい。という明確な要望を持っておりました。リノベーションの予算も限られていた為、住宅設備等まだ新しくて使えるものは既存を利用し、トイレや洗面所も今回は改修しないこととしました。その他としては、DIY施工でのPorter’s Paintsの塗装やイタカグ家具の組立も行うこととしました。
クライアントの言葉で印象にのこっているのが、壁や梁をふかしてもいいので、線を整えてほしい。というものでした。通常ですと空間を広くするために、壁を撤去することがリノベーションでは多いです。
そこでそのクライアントの言葉から今回のリノベーションコンセプトを”タシザン ノ イエ”としました。壁や梁を足して、空間に抽象性をもたせたり、既存の2LDKの間取りにイタカグというDIY可能な家具を足していくことで、4つの空間としてつかうことができるようにしました。こちらも通常は部屋数を減らして空間を広くつかうところを、部屋を小割にして数を増やすことにしました。小部屋を増やす改修なので、”コルームス”というタイトルとしました。
床や壁も白に近い薄いグレーの空間と手仕事のテクスチャを望まれたので、床にはMORTEXをつかい、壁や天井はPorter’s Paints(DIY)としました。限られた予算の中でも仕様にメリハリをつけ、DIY施工も取入れることで、リビング空間にはクオリティのたかい素材をつかうことが可能となりました。
□計画概要
所在地:東京都墨田区 用途:住居 構造:RCマンション