キタムキ ノ イエ -North oriented house-
Photo by Ryota Atarashi
敷地周辺環境と住空間環境 -北側に自然豊かな眺望のある敷地-
福岡市東区の住宅地に建つ木造2階建の住宅です。
敷地は丘陵地の高台にある住宅地で、南と東側に接道があります。敷地は2階レベルまで上がれば、北側に向けて豊かな眺望を望むことができる土地でした。
そこで住宅の2階レベルをリビングとして、メインの開口部を北側に設置して、豊かな自然の山々を借景として取り入れるコンセプトとしました。西側と北側は隣地になっており、特に北側はメインの開口部がある為、極力南の道路側にセットバックする配置としました。
北側にメインの開口部を設置しながらも、その上で住環境を最適化する為に、環境シュミレーションソフトと試行錯誤を繰り返しました。最終的には勾配屋根を南側に上げ、トップにハイサイドライトを設置し、夏の換気と冬の採光・ダイレクトゲインを図りました。主に時期としては夏季と冬季に変換期、仕様は遮熱か断熱ガラスかや、窓の大きさなどをシミュレーションしました。換気に関しては風向図を参考にしながら、初期設計期間中に、現地での確認もおこないました。
最終的な仕様や設計に関しては、イニシャルコストとランニングコストを比較しながら、クライアントさんと決定しました。
北側に設けたメインの開口部からは間接光のようなやさしい光が、室内に拡がります。そして自然豊かな山脈の風景を眺めることのできる、心地よく落ち着いた空間となりました。
□計画概要
所在地:福岡県福岡市 用途:戸建住宅 家族構成:夫婦 構造:木造2階建