Villa // Base -ひろがりとおちつきのふたつのくつろぎ空間-
コンセプト
クライアントは二つの特徴的な空間を望まれていました。ひとつは2階をLDKとして、ひろがりのある眺望と非日常感のある、”Villa”のような心地よい空間を望まれました。もうひとつ は大きなインナーガレージで、趣味のバイクをいれて保管します。さらにインナーガレージの奥には趣味スペースを設けて、メンテナンスをしたり、お酒を飲んだり、趣味仲間とくつろげる”Base”のような空間を希望されました。これらの特徴ある二つの空間を、敷地条件を考慮して3Dで最適な位置に配置しました。そしてそこからうまれた”Void”空間に、コンパクトで効率的な生活機能空間をレイアウトとしました。VillaとVoidとBaseの立体構成から、タイトルをVilla / / Baseとしました。
敷地周辺環境と配置計画・間取計画・空間構成
敷地は約210m2の旗竿敷地になります。アプローチを登ると、東西に奥行きのある小高い場所が現れます。南側は少し下がって農地、南東には農作業小屋があり、南西の農地部分にはひらかれた眺望があります。西側と北側には隣家がたっており、西側には分筆したもう一つの旗竿敷地のアプローチがあるため、プライバシーに考慮する必要があります。
配置計画として、まずは南の開かれた眺望を空間に取り込むために、敷地の西側にリビングを設置しました。次にインナーガレージを北西に配置することで、道路からのアクセスと周辺からのプライバシを確保して、南側にオープンスペースをうみだします。オープンスペースの東側を屋外駐車場として、駐車場の西側に塀を設けることで、プライバシのある前庭となります。なお、インナーガレージの上には高い腰壁に囲まれたルーフバルコニとなっており、周囲の視線から切り取られたプライベートガーデンとなっています。
1階部分は建物南東に少し大きめの玄関として、サンルーム兼用とします。玄関からは、インナーガレージに直接アクセスできる動線としました。南側には個室を並べて、将来的に二つ部屋に分割可能としました。洗面や洗濯機は効率的にVoidスペースに配置するために、室のかたちをとらず、個別分散型としました。2階にはL型のワンルーム空間として、南側の眺望をとりいれながら、北側は少し落着きのある場所となるように意識しました。階段を廻り階段とすることで、2階にあがると目の前にVillaスペースの眺望がひろがる。というコントラストのあるシークエンスをうみだしました。
□計画概要
所在地:愛知県安城市 用途:戸建住宅 家族構成:夫婦 構造:木造2階建
Produced by R+house